マナーについて考える vol.2 – マナーとエチケットの違い
2019.09.03

マナーとエチケットという言葉。この二つ、似ているけど、何かが違う。違いを言えと言われると、少し考えてしまう。
マナーとエチケットは、似て非なるもの。これを知っている人、実は結構少ない。でもこれを分かっていると、マナーへの考え方が随分違ってくるのですよ。
エチケットは、目に見える、形があるルール。マナーは、内面や性格などを表現したもの。ね、言葉にするとこんなにも違うんです。
米国の女性作家で、エチケットの権威として知られる、エミリー・ポストによると、マナーは立ち居振る舞い、動作や所作から感じられる人柄。
例えば、動作が粗雑な人は、性格も粗雑であるし、動作がゆっくりで穏やかな人は、性格もおそらくそうだろう。
つまり、マナーはその人の人格そのものとも言える。その人の内面性や生き方が、外側に現れたもの。そしてマナーは思いやりの心を、表現するための方法だったりする。
これに対して、エチケットは、良いマナーを実践するための、様々なルール。正しいエチケットは、面倒な決まりごとではなく、本来は人と人が仲良くできて、衝突を避けるためにあるもの。
敬意、優しさ、気配りなどが、良いマナーの根底にあるのです。エチケットは、マナーを実際に行動にするためのガイドライン。これは生活する中で、どんなシチュエーションにも及ぶものなんですね。
例えば、清潔感を大事にするのがマナー、歯磨きはそのための具体的なエチケットの一つ。静かな空間で自分の携帯電話がなり響かせない配慮がマナー。実際に携帯が鳴らないためのエチケットがマナーモード。
電車の優先席で、お年寄りや妊婦さんを気遣うことがマナー、席をゆずるのがエチケット。
美しくセッティングされた食事のテーブルで、エレガントな振る舞いはテーブルを用意してくれた人への敬意を示すマナー、美しいフォークとナイフの使い方はそれを表すためのエチケット。
マナーとエチケット、二つの違い、お分かりになりましたでしょうか。
貴方の優しさ、思いやりの心を、見えないものとしてしまわないで、どんどん表に出していきましょう♩