マナーについて考える vol.5 – 電車の中でメイクはいけないの?
2019.09.11

たまに見かける光景。電車でメイクをする人。口紅だけならまだしも、公共の場でメイクをする人ほど、恐ろしく細かい仕事をしていたりする。
周りからどんなに冷ややかな目で見られていても我関せずと、真剣んな眼差しで、すごい集中力で小さな鏡を覗き込んでいるからいつも笑ってしまう。
このブログを読んで下さる方は、電車などでメイクをする人はいないと思うのだけど、、、いまひとつ確認のため、今日はこのテーマについて書いてみたいと思います。
電車でメイクをするのはマナー違反なのか。
確かに電車でメイクをするのは、誰かに迷惑をかけているわけではない。パウダーをパフパフしてるなら別だけど、マスカラや、眉、アイライナーをしていて、直接的に被害は及ばない。
今の時代、匂いが強烈な化粧品などもそんなにない。自分の領域の中でメイクをするのに何の問題があるのか?スマホを見たり、本を読むのと何が違うの?と言われてみたら、答えに困ってしまう。
こういう場合の女性たちは、必ず、女は男より大変なのよ!っと言わんばかりの堂々たる姿勢でメイクをしている。
女性も男性と同じように働くのに、家事もこなし、朝の支度にメイクが加わるのは結構負担でもある。
時短という名目で、電車のメイクのありなのかもしれない。
電車の中でメイクをする派は、日本だけでなく海外も同じ。イギリスで行われた調査によると通勤電車の中で、メイクを済ませる女性が半数を及ぶそうだ。30代の女性に多く、仕事と家庭と両方のタスクに追われる女性はやはり10分の時間も惜しいのだろう。海外でも電車でメイクをするのは悪習か否かは、いろんな意見があるようだ。
そして先日、駅のホームで椅子に座ってメイクをしている女性がいた。彼女もある意味誰にも迷惑をかけていない。でもその彼女を見ていても、こちらはやはり、どうも嫌な気分がしてしまうのだ。
この嫌な気持ちは、どんなところが来るのだろうかと、しばらく考えてみた。
私が感じた嫌悪感は、メイクをしている彼女の表情だった。真剣にメイクをしている顔はやはり間抜けだし、人に見せて美しいものではない。綺麗ではないものを見せられると、いくら他人でも気分は良くない。公共の場でメイクをすることは、人前で服を着るのと同じような行為。私はそう感じた。
人の前に出るときは身支度を整えてくるもの。私たちの中にはまだこの価値観が残っているのでしょう。これが乱されると、何でも良いの社会になり、人に対して粗雑になり、通勤電車の中も空気が乱れる。
メンズのビューティーが主流になっている今、男性が人前で眉を描いたりするのが珍しくない日も遠くないかもしれない。
東京は世界の中でも電車の交通網が一番発達している街。そんな東京だからこそ、電車でのマナーも世界一であって欲しいと私は願う。
ちなみに、イギリスのエリザベス女王は、人の前で口紅を塗っている場面があったという。イギリス女王といえば、マナーやエチケットの権威とも言ってもいいはず。
確かに、ヨーロッパの社交の場でも、サッと口紅を塗る姿は見かけるし、その仕草が何気なくセクシーだったりエレガントだったりする。
人前のメイクが全てダメというわけでは無さそう。ただどこまでやるかの線引きは、その人のセンスに任されているのだろうう。